耐震診断とは、地震に対して既存の建物が耐えられるどうか判定することをいいます。
調査・診断は当社の有資格者が行います。
まず既存の建物を調査し、現在の耐震基準(新耐震設計基準)と比べてどうなのかを数値で評価。建物全体が調査対象で、地盤、基礎、壁の配置、建物の構造等を調べます。
診断後、建物の評価を記載した耐震診断書をご提出いたします。
耐震補強をどれくらい施すのか、効率的に耐震補強をするためにはどうすればいいかといったことや、補強の配置・バランスなどは非常に重要ですので、診断結果を踏まえて計画をしっかり立てることが大切です。
またご予算やご要望により計画内容も変わってきます。
まずはお客様と協議して、耐震診断で判明した住宅の耐震強度をどのレベルの評点(上部構造評点)まで補強するかを決めます。
上部構造評点については最低限「1」以上が基本で、できるなら最近の新築などでは標準となりつつある「1.5」以上を目標にしたいものです。
ただそうはいっても、ご予算や様々な制約により「0.7」程度を目標にすることもあります。
水回りの改修やクロスの張替等のリフォームと同時に耐震補強を行う場合、まずはそのリフォームをする箇所で耐震補強を行うことを重点的に考えていきます。
時には補強箇所が片寄って建物全体のバランスが悪くなることもあるので、その辺りも考慮する必要があります。
■ 耐震診断書の総合評価部分(補強計画後)
計画によって総合評価が1.04に向上
計画が決まればそれに即したお見積を提出、ご納得いただいた上でご契約、着工となります。
主に使う耐震工事の手法は、屋根の軽量化、壁の補強、構造部/接合部の補強、そして基礎の補強です。
屋根の軽量化
単純に頭のうえが重いと揺れやすいので、その場合は軽量の瓦に葺き替えます。
屋根を軽くすると評点の数値が上方修正されます。
壁の補強
地震に抵抗してくれる耐力壁を増やし建物を丈夫にします。
合板などを使って壁を強固にする方法や筋かいを設ける方法があります。
構造部/接合部の補強
上記の強い壁を設置するのに併せて考えたいのが柱、梁、土台などの構造部とその接合金物です。
ただ柱があればいいというものではなく、接合金物で確実に固定された構造部が揺れに耐えようとする壁をしっかりと受け止められなければ意味がありません。
基礎の補強
最後にそれら上部構造を支える基礎もしっかりしたものでなければなりません。
ひび割れが散見される、地盤が軟弱である、鉄筋が使われていないなどの場合は、併せて基礎の補強も考える必要があります。